トルクレンチの校正の重要性

物を固定するボルトやナットには、適切な締め付けトルク(適正トルク)があり、強く締めすぎても(オーバートルク)、弱く締めすぎてもボルトの破損・緩み等、様々な問題を引き起こす原因となります。

この固定する力を軸力と言い、本来はこの軸力管理を行いたいのですが、

軸力を測定するのが困難なため、代用特性として、

締め付け管理や作業が容易に出来るトルク法で管理を行います。

そこで必要になるのが精密機器であるトルクレンチです。ボルトやナットが適正な値で締め付けられていない場合、緩みや破損が起こり、重大な事故につながる事があります。

トルクレンチは適切な適正トルクでネジ等を締め付けることにより、事故を防止する役割があるのです。

適正な標準締め付けトルクに関しましては下記表をご参照ください。

トルクレンチの締め付けトルク
東日製作所 技術資料より抜粋

しかし、トルクレンチは経年劣化等により、設定したトルク値と実際の締め付けトルク値に

誤差が生まれ、その誤差は時間の流れと共に大きくなり、

万一には人命にも関わる大事故にも繋がる恐れもあります。

その為、トルクレンチには定期的な校正(検査)が必要です。

トルクレンチ機器は定期的に校正し、調整・修理を行う事で長い間使用でき、結果的に安い費用で済むのす。


トルクレンチの校正機器

トルクレンチの校正にはトルクレンチテスタを用います。

手動式トルク機器の精度保証は1年間使用、または10万回使用となっています。

1日に850回同じトルクレンチを使用する場合は約6ヶ月毎の校正が必要となります。

精度保証と言ってもいつ値が外れるかはトルクレンチによって異なるので、日頃のトルクレンチチェッカによる日常点検での確認も重要となってきます。

トルクレンチテスタ(校正用)は、水平方向でトルクレンチに加力するので、重力の加速度(Gの影響)を受けません。それに加え、ローディング装置で加力するため、

速度・力点位置・方向を一定に出来、正確な数値が導き出せます。

一方、トルクレンチチェッカ(日常点検用)の場合、垂直方向にトルクレンチの自重が加わるため、自重補正を行う必要があります。さらに、ローディング装置で加力するのではなく、

手力による加力であるため常に一定ではない事があります。(速度・位置・方向等)

校正以外にも、トルクレンチテスタは単能型トルクツールのトルク設定にも使用したり

という機能も持ち合わせています。

上記写真のように、トルクレンチテスタにも様々な種類があり、モーター駆動のモータードライブ付きのものや自動測定・自動判定可能な集中管理型のもの、各ドライブ自体が回る「スピンドル回転方式」を採用したトルクドライバ対応機種のもの等、高精度の機器により、色々です。

トルクレンチテスタ自体も校正が推奨されており、当社でも定期的にトルクレンチテスタ自体を校正に出すことで品質の確保に取り組んでいます。

・弊社のトルクレンチ校正受付に関しましては、下記よりご覧頂けます。